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やりたいと思ったときに邪魔されない世界を目指して ~子育て・自分の自由・お金に依存しない生活~【#9インタビュー】

 

おきもとじゅんこ
3人の子どもと暮らすシュフ。ブログやSNSで日々の生活や社会問題についての考えを発信、講演会やイベントの主催をしている。また、平屋のお家を『ベース』として手仕事や食事ができる場所に改装。okinaccoとして草木染めのワークショップを開催している。

 

 

自分がやりたいと思ったときに邪魔されない世界ができたら

ーイベントに子育てにと日々生活する中でどういうことを大切にしていますか?
おきもと大きく目指しているのは、自分がやりたいと思ったときにそれをやるのを邪魔されない世界ができたらいいなってことですね。
みんなやりたいことっていうのがあるじゃないですか。大きくやりたいこともあるし、今これしたい/したくないとかでみんな生きていると思うんだけど、その通りに行動とか1日の日々をつくれている人ってほぼいないのではと思っていて。

自分も、みんながやってるからとか決まってるからということでしか生活してこなかった気がするんです。でも、決まってるからとか、みんなやってるからとかっていうことに邪魔されない世界ができたらいいなと。
だから、食べるものや食べるタイミング、子供たちのことでいえば自分は学校に行きたいのか、何をしに行くのかとか、そういうことを大事に生活をできたらいいなと思っています。
そう思いながら細かい選択をしているっていう感じですね。

おきもといろんなこと教えてくれているのはやっぱり子どもです。
今日ちなみにうちの長男は行きたくないって言いながら家を出てしばらくして帰ってきてしまっておかえりって言って今そこにいます。
帰りたいってあるじゃないですか、
行きたくないのをを全部行きたくないからって言って行かないのはまあどうかと思うけど、どうしても行きたくないときに行かないでいいよって言える自分でありたいなって思っています。


学校に行きたくないって子どもに言われて、最初は自分のやりたいことができたときにそれ支障になるんじゃないかな? と本人のことも、世間体も色々考えたんです。
その中で何が一番大事かと考えたら、子どもがどうしたいか、何を学びたいか、それは学校という場所でできるのか、ということまで考えが及んで。
もっと選択肢があったなら、泣きながら行きたくないっていうような学校に本当に行かなきゃいけないのだろうかということを考えさせられました
やりたいこと・やりたくないことをただそのままに生活することを妨げられない世の中がいいなあと思ってます。

ー望んでいる状態でいるための選択肢が用意されていることを大切にされているんですね

自分の自由と相手の自由


ー世間体などもある中で、やりたいことをやりたいままやれることを大事にし続けることは時に困難だと思うのですが、なぜ大事にし続けられているのでしょうか?
おきもとやりたいことがやりたいままにできない状態がくる原因としては、たぶん他人との関わりがあると思うんです。
自由を求めているけど、自分の自由を通した時にそれが誰かにとって迷惑になるかもと考えるから、自分の自由ばっかりを通せないよね。

一番難しいことですよね。私自身、ずっと考えていて答えが出ないのだけど。
自分の自由を通すと誰かの妨げになると教えられてきたし、思い込んでるんだけど、でも実は自分の自由を通していった結果誰かの妨げになるのではなくて、相手の人の自由も大事にすれば妨げにはならないのではと最近思っています。

こうでなきゃ社会では生きられないってことではなくて、社会はもっと自由な個人がお互いの自由を自由なままにしてあげれば、本当は別に迷惑かかることはないよねって。
その感覚があったら考え続けることはできると思います。

ー自分の自由を通すことと誰かが自由であることは両立すると。
自分の自由と他人の自由が両立するのではと思えたのはなぜですか?
おきもと自分の自由と他者への影響をずっと考え続けていったときに、誰かに迷惑かけるとか人を傷つけるかもって人の顔色を見て生活していたけど、人によって反応は違うから私が予測してすべての人に心地いいようににすることって出来ないじゃんって思って。
じゃあどこを大事にするのってなったら、自分の感覚以外ないじゃん、と。


結局、全ての人にフィットさせていくことが難しいから社会で大体のやってはいけないことのガイドラインが決まってますよね。
でもそれが自分に心地悪い時には生活すること自体が不快で仕方がないしストレスになる。それっておかしいと思うんです。
何のために人生があるのか思う。だから、人のことは人のジャッジ、私の自分のことは私のジャッジ。
それが両立していければ 問題ないし実はは両立できるんじゃないかなと思っていますね。

ーなるほど。私は私のジャッジであなたはあなたのジャッジで、というのが両立するときっていうのか例えばどんな時でしょうか?
おきもとどんなときもじゃないかな。

思い切って話をしてみる

 

ーでは、今の活動について質問していきたいと思います。
今ブログでの発信や、ワークショップや講演会の開催をされていますが、こうした活動は沖本さんの生活の中でどんな意味を持っているのでしょうか?
おきもと私がイベントを始めたころは、荷物や移動大変だし、騒いだらどうしようって遠慮もあって子どもを連れて行ける場所がなかったんです。
でも、子どもと家にずっと閉じこもって子育てしていると疎外感や置いて行かれる感じがあって、それに、子育てや社会について気になることが出てくるから勉強したいんだけど子どもを連れて行ける場所はなくて。
だから、ないんだったら自分でやっちゃえって。そこから始まりました。

なので、子どもとお母さんが同じ場所で何か共有できることはずっと揺るがずベースにありますね。
でも今は、自分が学びたいとかこういう学びを誰かと共有したいっていうところよりも、自分が思っていることを伝える場が欲しいっていうのすごく大きいかなと思っています。
同時に、さっき話したような生きるうえで大切していることなんかをもっとたくさんの人と話したいと思ってるのも大きいかな。
もっと自由でいいよね、もっとやりたいこと・言いたことあるはずだよねって。
社会っていう中で一応みんな暮らしているから、実現するには社会ってどんな風になったらいいだろうかという話をもっとしたいから集まる場を作りたいっていうのが今はあるかもしれないです。

ー「子どもがいるからできない」をなくす意味ではやりたいことをやりたいままやれることと繋がってはいるけど、今すごくエネルギーになっているのは一緒に問いかけをしながら話していくことなんですね。


ー最初は伝えたいっていう言葉で表現していたと思うのですが、話したいっていうのはニュアンスが違いますか?
おきもと家族、近所の人、いわゆるママ友、飲み友達とか色んなコミュニティに属して生きてるじゃないですか。
その全部のコミュニティで同じテンションで話ができるわけでは全くなくて、目先のことで精一杯の人に「社会ってさぁ」って話してもそこまで考え及ばない人にどうアプローチして切り開くかとかはすごく様子見ながらやっています。
一方で、引かれてもいいから自分の考えを話してもいいというのも最近ちょっと出てきた感覚です。


今回、すごくプライベートのことを言うと離婚して。
子どもたちを連れて母と子だけの生活になったっていうのも結構思い切った選択で、そこの線を超えちゃったからこのままぶっちぎって行こうという感じも出てきるんですね。
この人変わってるよねっていうぐらいのところまでぶっちぎった方が意外と話を聞いてくれるのではないかと
自分の子どもが入っている学校の話だけをしていても変わらないから、自分たちの不満は社会の話をしないと変わらないよねっていう話を思い切ってしたら、そうかもっていう人も出てくるかもと。そうなったらすごくいいんじゃないかと思っています。

 


ー様子見るのも大事なんだけど、あえて見ないのも面白いなと。
どちらの方向のアプローチも持っているんですね
おきもとそんなに深く考えているわけではなく、目の前を見て今日はここまで言っちゃっていいかとか今日は調子悪そうだからやめておこうかとかっていう感覚的なものなんだけど、でも言葉にするとそうかもしれないです。
色々なアプローチの方法がいろんな選択肢とかを持っていればどんな人にも話ができますよね。

ちょうど数日前に引っ越した先の近所の方と、お互いの行動がかみ合わないような経験があって、その人に対して自分の考えていることをどこまで、どんな風に伝えるのか考えています。
体裁を整えるように話すのか、振り切って自分の思うことを伝えるか。

ぶっちゃけて言うと体裁いらないよねって思っています。素晴らしいとも思うんだけれども。
ストレスとか人間関係で、いらないこと言っちゃったとか言わない方が良かったかなあとかいうことで悩むっていうのは、ほぼ体裁で悩んでいると思ってて。
だから、体裁とかいらないよねって思ってしまった方が実は悩みもストレスも減るかも。
とはいえ、そこも人によりますね。
そんな本音ばっかりって言うのしんどいっていう人もいるかもしれないですし。

ーあなたはあなたでいいし、私は私でいさせてねっていう感触を感じました。

働くのは金を作ることだけじゃない。もっと大事なものを作るために働く


-pupaでは生き方だけでなく働き方もテーマにしています。
今はどんな働き方をしていますか?
おきもと今は保育所の昼ごはんを作る仕事をしています。
でもそもそも、働くってまた難しいと言うか大きなテーマですよね。
一般的に何のために働いてますかと訊くと結構な上位にお金がくるんじゃないかなと思っていて、お金を稼がないと今のところは生きるところことが難しい社会になっているからですよね。
お金を効率的に稼ぐにはどう働くかみたいなことをみんな考えてるんじゃないかなって。
でも、働くっていうことすらもっとこう自由になったらいいなと思うんです。

ー「働く」をどのように捉えていますか?
おきもと働くってお金をもらうこととか作ることではないと思います。
働くっていうのは何かを作ることなのだけど、その何かはお金とは限らないよねということを大事にする働き方をしたいから、まず第1にやりたくない仕事をお金のためにはやらないです。

働くのは金を作ることだけじゃないよ、もっと大事なものを作るために働くんだよ。

自分が食べるものをつくること、子どもを育てることも働くこと。
お金をもらってないからそ仕事だって皆思ってないけど、社会に出て行く者を育むのもすごいいい仕事だし。
自分が価値があると思うものを作るというのが仕事・働くって言う意識になったらいいなと思います。わたしは、できるだけお金の比重を減らして働くことによって自分が何を作っているかを重要視したいです。
自分だけではできないし、今の社会では難しいんですけど。お金よりも生み出しているものを重要視する働き方を自分もしたいし、自分の子ども達には絶対にそういう社会で生きてほしいと思っています。


ー今は難しいところもありますが、自分が価値があると思うものを作るのが働くだと考えている中で、今どんな実践をされていますか?
おきもと生活全部において、できるだけお金に依存しないように物事の選択をすることをしています。
作れるものは作る、仕事もお金で選んでいないです。
お金ないと死ぬってなったら仕方がないけど、今のところは 優先順位の1番にはお金は全然持ってきてないです。 やりたいかどうか、他のやりたいことの妨げになっていないかを大事にしています。


ー生活全般なんですね。買い物も、環境や作ってる人とかこの人が作っているから買うといった買い方なのでしょうか
おきもとそうですね、できるだけ無駄なエネルギーが使われていないものを選びます。
単価的には他の物を買うより高いかもしれないけど、高いからという理由では迷わないです。価値を見て決めます。無駄なもの買わないから無駄遣いにはなっていないっていうすごい自信がありますよ。
傍から見たらそんなの買って贅沢だねって思われるようなものもあるかもしれないけど、はい、贅沢なチョイスしてますって言っちゃいます。それが大事なので。

時間の使い方とかもすごくそういう感じです。

ーその価値基準は自分の中にどう作られてきたんですか
おきもと一般にお金をたくさんもらって、お金で便利な生活をして、お金を稼げるようになるために勉強して、そこそこ稼げる人になってねって子どもたちを育ててそんなふうに生きてきた。
それは日本だと当たり前で、私も人生の大半はそういう風に考えて生きてきたんだけど、
そうじゃないよねと思ったのは、他人の考えに触れたことが大きいです。


たくさん貰ってたくさん買ってたくさん捨てるってどうなん? みたいななモヤモヤはあったけど便利だし心地いいしって思ってたところに、子育てしながら勉強したいなって思って 呼んだ講師の人の話を聴いて、便利さ、速さ、綺麗さをお金で買うことが何も一番の幸せじゃないんだっていう想いが育っていきました。
ものを選択することに関してすごい考えるきっかけになったのは藤原ひろのぶさんのお話が大きかったし、そうは言ってもお金がねっ引っかかっていたのをもう一度考えられたのはのは大西つねきさんです。
モヤモヤしてたのを他の人が引っ張ってくれたという感じですね。


ーモヤモヤしていたところについて、他人の考えを聞いて、納得したから沖本さんなりに自分の中に取り込んでそれが基準になっていったんですね。
おきもともしかしたらこれからも変わるかもしれないです。変わってもいいんだよね。

ー今の時点ではこれを大事にしたいんだなーっていうことですね。


選択肢が多い社会に


ー最後に伝えたいことをどうぞ。
おきもと選択肢が多い社会になったらいいなって思います 。
自由に発信してそれを誰かが聞いてみる、みたいなのって自分には10年とか20年とかあとちょっとしかない。
その間に体裁とか誰かに何か思われたらみたいなものを全然気にする必要が自分にはないんです。
私には3人子どもがいるから子どもたちが大人になったときにすごく自由に楽しい生活をできる社会になるということに今1番フォーカスしているから、焦ってもないし、自分の気持ちいい生活をしていいんだということを見せるのが1番なのかなって思っています。


社会問題発信しててすごいね、みたいに言われる時もたまにありますが、全然そういう感覚はなくて、なんかすごく楽しくやってるとみんなに伝えたいですね。
気楽だし楽しくやってるし、知らせたいから発信しているだけであまり悩んでもないし。
社会のことを考えたりするって悩み事でもなんでもなくて楽しいですよっていうこと伝えたいです。

ームリしているのではなくて入りたいしここ目指したいからそれやっているっていう。
おきもとチョイスの1つです
選択肢の多い世界にがいいなと思っています。

ー本日はありがとうございました。

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