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やりたいことは、自分の中にあった。お菓子販売イベントを主催するふたりの生き方。【#6 インタビュー】

奥田捺美(なっちゃん)

関西学院大学3回生。お菓子の人。

サークルには所属せず製菓学校に通い、卒業後は趣味で手作りのお菓子を販売。友達からはポムポムプリンプリン系だねとよく言われる。相談に乗ると先に泣いてしまうタイプ。将来ののかが開くであろうカフェを一緒にお手伝いするのが夢。

谷川野乃花(ののか)

おなじく関西学院大学3回生。コーヒーの人。

カフェ巡りと古民家巡りが趣味で、独学で珈琲の勉強中で、将来カフェを開くことが目標。老後は古民家でのんびり過ごす予定。ワクワクする方向へ向かう習性がある。

今回は、「ひとくちのしあわせ」という名前でお菓子販売をしている関西学院大学のおふたりをインタビューしました!

やりたいことを探そうと大学に入学するも、やりたいことが見つけられずもやもやしていたふたり。

そんな2人が、大学3回生のときに自分の本当にやりたいことを見つけ、「ひとくちのしあわせ」の活動をはじめたきっかけはなんなのか、なぜ続けられるのか、今後はどう活動していくのか、2人の大学生の奮闘をお伝えします。

貴重な大学生活の中で、何かに熱中したかった

── カフェからバーまで既に何度かイベントを開催していますよね。2人がお菓子販売を始めたきっかけはなんだったんですか?

なっちゃん:はじめは、私が1人でお菓子を売りたいなって思っていただけでした。
もともとお菓子がづくりが好きで、誰かに食べてもらうことが好きだったので販売に興味がありました。

でも、全然やり方が分からなくて。で、色々考えてたらひらめいたんです。

「一人でやる必要ないなって、強力な味方を身につけよう!」と思いました。

Twitterなどで情報を調べると、関学の学生が運営しているルリエというコーヒーショップがあることがわかり、直接DMをして会いに行きました。

そのまま話が進み、1回目は、「であい市」という兵庫のお寺でやってるイベントに、関学の人たちと一緒に出店しました。

(「カフェルリエ カッフェRelier | カッフェルリエ | 門戸厄神 | 門前町 | 関学生のコーヒー屋さん」)

 

── すごい縁ですね。ののかとふたりで活動するようになったきっかけはなんだったんですか?

なっちゃん:ののかとはもともとゼミが同じで帰り道も一緒だったので、彼女がコーヒーが好きでコーヒーに関わる何かをやりたいと思っているのは知っていました。

なので、私がお菓子販売をやろうと思ってルリエに話を聞きに行こうと思ったときに、コーヒー好きのののかも絶対興味あるはず!と誘い、2人でルリエの方々に会いに行きました。

ルリエの方々と仲良くなり、イベ ントでのお菓子販売が決定。一回目の出店であるであい市は、ののかと2人で作り上げたものです。

ののか:大学生活の中で、なにか熱中したいけどそれが当時はありませんでした。何者かになって、自分に代名詞がほしかった。でもそれがなかったんです。

2人で活動するきっかけは、「今からお菓子作って販売しようと思ってるんやけど、もしよかったら一緒にやってみる?」となっちゃんが誘ってくれたことです。

ルリエに誘ってもらった当初は、ルリエでコーヒーとかカフェについて学びながらスタッフとして働かせてもらえないかなという気持ちだったんです。

でも、なっちゃんの話を聞くうちに、ルリエに途中参加するよりも何も決まっていないお菓子販売を手伝って、0から1を作り上げるのを想像するとワクワクして。

結局なっちゃんと2人で「ひとくちのしあわせ」をやろうと決めました。それが三回生の夏の出来事です。

他の人より頭一つ抜けた存在になろうと製菓学校へ

── 熱いですね、最高です。三回生の夏までは、どんな学生でしたか?

ののか:特に熱中するものもなく、大学生活を過ごしていて正直もやもやしていました。

夢を見つけようと思って大学に入ってたけど、気づいたら三回生になってたみたいな。

今は「カフェスタグラム」してますが、そんなカフェもたまにめぐるくらいで、ずっとやりたいこと探しみたいな日々でした。

ののかのカフェスタグラム。

写真は全てスマホで撮っているそうです。センスがすごい。

 

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なっちゃん:1,2回生のときはホントにののかと同じ感じです。特にこれといったやりたいことがなかったんです。

だからこそ、お菓子作りが趣味だったので、これをもっと極めたらおもしろいかもって思いました。

おじいちゃんは趣味を仕事にして楽しそうに生きているひとで、そんなおじいちゃんへの憧れがありました。

お菓子作りが好きな人は世の中にごまんといるので、他の人より頭一つ抜けた何かにしようと思い、大学に行きながら製菓学校の社会人コースに通いました。

大学生って、時間の使いみちが自由っていうのが一番の魅力だと思ったので、専門学校行くなら今だなと思いました。

これで、前よりも堂々と「趣味・特技はお菓子作り」って思える様になりました。

なっちゃんのお菓子グラム

お菓子のクオリティがプロすぎます。

 

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── それが「ひとくちのしあわせ」の活動を始めたことによってただの趣味から自分のアイデンティティとも言えるものに変わっていったんですね。2人はお菓子やコーヒーのどんなところが魅力ですか?

ののか:私はカフェの空間が好きです。もちろん豆からコーヒーを挽いてっていうのところも楽しいんですけど、カフェで生まれる人とのコミュニケーションや、自分のやらないといけないことから離れて落ち着ける感じが大好きです。

なっちゃん:私も、お菓子を作ること自体以上に、それによって喜んでもらえることが嬉しいです。友達にお菓子を作って振る舞ったことがあって、そのときに予想以上に嬉しかったんです。

だからこそ、お菓子教室や専門学校に行って、より美味しいものを、きれいなものを作って、もっとみんなに喜んでもらいたいと思いました。

卒業後、ふたりは別々の進路へ

── 2人は来年卒業ですよね。卒業後はどういう進路を考えていますか?

ののか:就活はせずに、カフェとかで修行して、もっと勉強したいと思っています。遠い将来かもしれないですが、自分のお店を持ちたいと思っています。

 

── 就活はしないんですね。周りからの反対とかはなかったですか?

ののか:めちゃくちゃありました!やっぱり親は心配というか反対してて、でもそれでやめるくらいの夢でもないなと思って、説得しました。

もともと、言われたことをそのまま「はい」ってやるタイプではないですし…笑

メルボルンに行きたいんです。カフェの聖地で、そこで英語や本場のラテアートとかスキル面を学んでいきたいです。

 

── すごい、楽しみですね!なっちゃんはどうですか?

なっちゃん:私は就活します!やっぱり稼ぐためのお菓子になりたいくないなと思って。

あるカフェのパティシエとしてアルバイトをしたことがあるんです。

そのときに、パティシエの大変さみたいなのを感じたことがありました。「何時までに何個つくる」みたいなノルマがあったりして、私が好きな、自分の作ったもので喜んでもらうっていうのが見えにくかったんです。

それで、自分がお菓子作り自体を好きじゃなくなって行く可能性があるなと思って、自分には稼ぐためにお菓子作りをするのは向いてないって思いました。

「ひとくちのしあわせ」単独での出店をしたい

── あと一年、学生として活動できると思いますがチャレンジしようと思ってることはありますか?

なっちゃんコラボじゃなくて「ひとくちのしあわせ」単独で出店してみたいなと思っています。

今までのイベント出店は毎回コラボと言う形でやらせていただいていました。その中で、イベントの運営後からとか、集客のノウハウもわかってきました。

自分たちでやろうとすると、どうしても大きなハードルがあって、場所代が高いんです。だからクラウドファンディングに挑戦しようと思っています!先日のイベントで出会ったラフラボの方に、クラウドファンディングについて教えてもらっているところです。

ののか:今まで私は、お菓子出店のサポート的な立ち位置でやってきたんですけど、これからは自分もコーヒーを出店して技術も上げていきたいです。 それこそ、自分に代名詞をつけたい。

 

なっちゃん:ちょっと話はそれるんですけど、やっててめっちゃおもしろいなというか学んだことがあって。

正直、一回出店できたらそれで満足して終わろうとも思ってたんです。でも、一回イベント開いたら次が決まるんですよ。なんか、次うちでやらない?みたいなのを行ってもらえるんですよ。

考えて止まるより、動いて考えるほうが効率いいし、次に繋がるんだなっっていうのはすごい学びました。

 

── 行動へのためらいとかはありませんでしたか?

なっちゃん:今はないです。というのも、1人だったら、自分で満足して終わってたと思うんです。

でも、今はひとりじゃないんですよね。自分がやる目的が、ののかがいることで増えたんですよ。

最初は、自分の趣味であるお菓子づくりで誰かを満足させたいっていう自己満だったんですけど、今はののかの夢を応援したいとか、一緒にやるのが単純に楽しいとかがあるので、2人でやる限りは行動へのためらいはないです。

ののか:一緒一緒!笑

── ありがとうございます。ふたりとも、やわらかい雰囲気に反して自分たちのイベントを成功させようと様々な視点で考えていて、また将来についてもしっかりビジョンを持っているので、尊敬です。

1,2回生のときの自分にこのインタビューを見せたい。

やりたいことを見つけられなくて、くすぶってた彼女たち。

やりたいことは、ずっと外にあると思ってたけど、本当は自分の好きだったお菓子作りやコーヒーという、自分の中にあるものだった。

大学生の貴重な時間を無駄に使っている気がしていて、すごく悩んでいた。何がしたいんだろう?っていうふうに考えてた。

「大学生のうちになにかやらないといけない」みたいな思考があった。意識高い事をしないとという無意識の気持ちがあって。それくらいしか自分の中に答えが見つけられなかった。「やらないと」という義務感だけでインターン応募した。

「それってインターンじゃないとだめなの?」という人事の問いかけに、言葉を詰まらせた。

時間をかけて悩みながらもシンプルに自分のやりたいことを考えて、「ひとくちのしあわせ」にたどり着いた。

これを読んだ方がもし現状に違和感を感じているのなら、彼女らのように「やらないといけない」という強迫観念を捨てて、自分の中にあるやりたいことと向き合う時間を作ってみてはいかがでしょうか?

「ひとくちのしあわせ」のInstagram。

出店情報などはこちらで告知されるので興味のある方はフォローお願いします!

 

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